◇ 「駅」、フーテンの「越後広瀬駅」

魚沼市「小出」から山あいを走り「只見」、「会津若松」を結ぶ只見線、その小出駅から二つ目の「越後広瀬」駅。

「男はつらいよ」の何作目だったか映画の冒頭シーンで、ある駅待合室で列車待ちのいっぱいの学生たちとその見送り人の光景に
寅さんが「集団就職かい。」と声かける。

学生たちが乗り込んだ列車に、「頑張れよ青年、困ったら東京は柴又、帝釈天の団子屋とらやへ、、、、」と手を振り見送る、

そして見送った列車に改めて、「あっ、オレあれに乗るんだった~。」と叫びながら列車を追掛ける、そのシーンの駅がここJR只見線 越後広瀬駅、

映画を観た時は「おっ、新潟かあ。」とロケ地になっている驚き、嬉しさも、それでも越後広瀬駅は同じ新潟県の僕の家からは”かなり遠い”ので、
僕は(同じ新潟県でも)あんまり関係ない地域と思っていたが、いざその駅に着きホームに立つとその映画のシーンが頭に想い浮かぶのである。

ただその映画では国鉄時代であり、駅は職員のいる有人駅、ホームも線路が一本でなく手前にも線路があった。(こんなパターンはあちこちある)

映画は蒸気機関車であり、島式ホームの風景に時代を感じ、撮影当時とは駅は違う雰囲気だけど、あの寅さんがここに立ったんだろうかと思うと

平成、そして令和時代になっても、やっぱり寅さんと同じ場所に立つ僕は嬉しくなった。

駅前に到着すると、駅には人影が見えた、「誰かいるのか。」と駅舎に入り、ホームへ出てもその姿はなかった「ありゃ?!」。
たぶん駅の窓ガラスに映った自分の影だったのこもしれない。

越後広瀬駅に向かう途中に新潟特有の稲架掛け(はさかけ)を見つけた。「未だ、あるんだ。」と思いながら、いやいや、これは農業文化保存と
観光とか、また自然農法の米ってことで販売するのだろうか。ちなみにこのあたりだと、「魚沼産コシヒカリ」になる。
あえて乾燥機を使わず”天日干し”付加価値が上がり、またいっそうにお高くなるんだろうなあと庶民の僕は下衆な目線でも見ていた。
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